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連日トルネフ1017 [ ― 連日トルネフ]

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 1998年製作の「セントラル・ステーション」を拝見しました。9/29にBSPで放送されていたので録画してあったのです。いい映画でした。何が、どのようにいいのか言葉でお伝えするだけの能力を持ち得ませんので、いい映画でした、と記すことしかできません。歯がゆいです。

 24年前のブラジルの映画です。スマートフォンなんぞ生まれておらず、かつ、貧しい地域には電話も普及していません。教育をうけることができなかった人のために、手紙の代筆が仕事として成り立っているくらいの時代・お国柄のお話です。

 その手紙をきっかけに、そして、会いたい、という理由があって、友達っていうことだけで、満員のバスでブラジルの広大な国土を旅をすることになります。遠くに離れてしまっている人に会いたいからなのです。
 会いたい人がいる、でもどこにいるのか知らないので会うために、探すために長い旅をする、ということが何か大きな仕組みとなって、成長とか感動とか、大事なことを迎え入れることになることを教えてくれます。ロードムービーに名作が多いのは、そのような大事なことが潜んでいて観る人を魅了することが理由と思います。(ロードムービー好きなものでして。)

 この映画は数々の映画賞に輝いた名作・名演の映画でして、その評価は実はもっと深いもののようです。もちろん、その世界的な評価を得た感動も当然として、その感動に上記の長い旅の仕組みによる上乗せの感動を一人で勝手に味わっていたと思います。

 映画タイトルに「駅」があるのは、当初のシーンが駅だったからだけではなく、間違いなく、長い旅の大事なことに繋げているからです。映画の冒頭は確かにセントラル・ステーションのようですが、ここの出番はそう多くはありません。映画タイトルにするまでの存在感はないと思います。でも、やはり、駅である必要があることは、映画の内容をご存知の方なら納得していらっしゃるはずです。