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連日トルネフ811 [ ― 連日トルネフ]

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 関東の桜は満開からすでに散り始めています。もちろん、満開ばかり追いかけるのはさもしいですから、散る桜の風情も感じるような豊かな心持ちが大事です。また、咲き始めた開花のときのワクワクする感じも、季節感として素敵に思います。
 満開ばかりに拘るつもりは毛頭ありません。ただ、桜の満開の日について、一つの事件(テレビドラマでのことです。)で掘り下げておきたいことがあります。

 新参者、ご存知ですよね。
 このドラマ、4月13日に東京日本橋小伝馬町で三井峯子という女性が殺害されてしまいます(ご存知の方も多いですがドラマの話です、念のため。)。この殺害事件、日本橋署の刑事が捜査し、犯人逮捕に繋がります。因みに捜査する刑事さんがみんなカッコいいのですが、あんな刑事さんが本当に存在するんでしょうか。

 この事件では容疑者が複数人登場することになり捜査は難航します。その一部の容疑者が「4月13日に開催された夜桜の見物の出会いのパーティで、満開となった桜が美しすぎて泣いていた。」旨の証言があります。

 「4月13日の満開の桜」は東京のことです。東京の桜の満開が4月13日との証言ですが、今年2022年は本日4月8日に散り始めた桜の風情に浸っています。でも、今年に限って開花から満開が例年よりとても早かったかもしれません。
 東京の桜の満開日を調べてみました。
  2011年 4月 6日
  2012年 4月 6日
  2013年 3月22日
  2014年 3月30日
  2015年 3月29日
  2016年 3月31日
  2017年 4月 2日
  2018年 3月24日
  2019年 3月27日
  2020年 3月22日
  2021年 3月31日
 以上は気象庁のホームページで確認できます。間違って転記しているかもしれませんので確認してみてください。

 温暖化で桜の開花が早くなったとも考えられます。
 新参者は東野圭吾さんの小説を元にしたテレビドラマですが、小説自体の初版発行は2009年です。温暖化が加速しているとはいえ、たった一年か二年で一週間程度も満開の時期が早まるということはないでしょう。
 やはり、この点から考えてみても4月13日の満開の桜という証言の信憑性が崩れます。

 つまり、ここからが大事なところですが、4月13日の満開の桜という証言は、もしかすると、いや、かなり間違いなく、嘘が含まれるということです。それは、日付なのか桜の開花状況なのか、どちらかしかありません。

 因みに、近年及び当時の桜の開花状況から考えて、若い二人の出会いのパーティを企画するならば、やはり桜が満開に咲き誇る日時を目標とするのは間違いありません。満開狙って日程を4月13日として設定するというのはかなり無理があり、解せません。
 どうしても4月13日という日付に危うさが宿ります。

 以上は「新参者 第六章 翻訳家の友」のお話でして、上記の夜桜パーティが4月13日であったことが鍵となって事件解決に前進します。

 この第六章の冒頭のナレーションでは「人は嘘をつく」そうです。それは
  − 罪から逃れるため
  − 懸命に生きるため
 とのことです。